前回はコンテンツを作り方の基本について紹介しましたが、一旦コンテンツを作ることは置いておいて…
今回は「コンテンツを実際に作る前に何を考えたらよいか?」ということについて考えていきたいと思います。


メディアとしてのサイネージ

前提として、空間デザインや単純な案内以外は、デジタルサイネージはメディアになると捉えていいと思います。ですから、あらゆるものがメディアになるのです。
そのため、コンテンツを作る際には、「誰をターゲットにするか」を考えることが大切です。
社員向けなのか、お客様向けなのか、性別は男性か女性か、年代は何歳くらいかなど、見てもらいたいターゲットをはっきりさせることです。

誰に伝えたいのか

次にそのターゲットに向けて、何を伝えたいのか発信する側の立場からを考えていきましょう。
見ている人に楽しんでもらいたいのか、新しい情報を知ってもらいたいのか、もっと買ってもらいたいのか、など目的を明確にさせることで、それぞれに合った伝え方を考えることができます。ただ、この情報を知ってほしい、という作り手側の思いだけでは十分なコンテンツは作成出来ません。

それと同時に、受け取る側の立場からも考えてみましょう。
これを見たら自分にはどんな価値があるのか、どういう情報があれば見たいと思うかということをコンテンツを見る視聴者の目線で考える必要があります。コンテンツを作る際には、この両方の視点が大切となります。
こちらの伝えたい情報も届けるためには、相手の興味を引く要素を取り入れると見てもらえる可能性が高まります。

メディアのポリシー

次に、どういったものが合うのか、このメディアには合っているのか、メディアのポリシーを意識していきましょう。
ポリシーがはっきりと定まったら、そのポリシーに沿ってコンテンツの種類を決め、今度はどういうスケジュールで更新するか、いくつコンテンツを作成するか、どういうタイミングでアップデートするかなど具体的な目処を立てていきます。

コンテンツの大枠がある程度決まってきたら、コンテンツを作成するのにどのくらいの人と時間が割けるのか、どのくらいの予算を費やせるのかを判断していきます。

付加価値をどうつけられるか

そしてコンテンツの大枠が定まったら、今度はこのコンテンツを見た人が価値があったと思ってくれるか、どういった価値を作りだせるか、を考えましょう。

そしてそれを測る方法や何があったら成功したと言えるのか基準を設け、効果を計りましょう。

ここまでの事前準備をしっかり行ってから、初めてどのようなコンテンツにするか具体的に決められるのです。
ついつい”どんなコンテンツにしよう”ということばかりに目が行きがちですが、コンテンツを作り始めるまでの準備が非常に大切になってくることを忘れないでください。

コンテンツを作成する前にこれらの流れを一通りシミュレーションしてみてください。事前に立てた流れをもとに、ここまでの過程は成功しているのかを確認しながら、ずれていたら直しを加え、より良いものに仕上げていきます。自分たちが求めるコンテンツが具体的になってきたら、ここでようやくコンテンツ作成を依頼できるのです。コンテンツの用意は外注を含め様々ありピンキリです。こちら側のリクエストをはっきりさせることでより良いコンテンツにしていきましょう。